日本庭園に差し込む光、物語のはじまり / Light falling into a Japanese garden, the beginning of a story

物語

Stories

自然が都市に戻ってくる瞬間を追いかける物語集 — Chronicles of nature quietly reclaiming urban space, told through the people, places, and plants of Tokyo.

シリーズについて

Notes From a City
Learning to Grow Again

Stories(ストーリーズ)は、Electric Leaf Labが東京の各地を歩きながら記録している連載企画です。歩道橋のすき間から芽吹く緑、ビルの谷間に置かれた小さな庭、ファサードを覆う植栽 ── そこに関わる人々の声とともに、都市と自然が再びつながっていく過程を伝えます。

Each story follows a place, a plant, and the people who tend it — a slow-growing record of how greenery is finding its way back into the fabric of the city.

緑に覆われた高架歩道、都市に還る森 / Elevated walkway reclaimed by greenery, a forest returning to the city
都市の風景 / Urban Landscape 5分で読める

都市に還る森

A Forest Returns to the City

渋谷の外れ、使われなくなった高架歩道橋がある。かつて人と車をつなぐためだけに存在したこの構造物は、十年の歳月をかけて、いつしか鳥や虫、名もない草花が行き交う小さな森へと姿を変えていた。私たちがこの場所を初めて訪れたとき、コンクリートの継ぎ目から伸びる一本の若木が、まるで都市そのものに問いかけているように見えた ── 「この場所は誰のものか」と。Electric Leaf Labはこの歩道橋を定点観測し、季節ごとの変化を記録している。人の手を離れた空間が、いかにして自らの生態系を築き上げていくのか。そこには、私たちが庭をデザインする際のヒントが数多く眠っている。

An abandoned elevated walkway on the edge of Shibuya has spent a decade quietly becoming a forest. We've been documenting its seasonal transformation — a lesson in what happens when a city stops managing a space and lets it manage itself.

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スタジオ / Studio 4分で読める

神宮前の庭

A Garden in Jingumae

Electric Leaf Labのラボには、小さな中庭がある。設計の際、私たちは「完成させない庭」という一つの矛盾したテーマを掲げた。四季を通じて植物が自由に伸び、時に刈り込まれ、時に放置される。その揺らぎ自体をデザインの一部として受け入れることで、庭は年々表情を変えていく。この中庭は単なる装飾ではなく、私たちがラボで行う実験の縮図でもある。光の入り方、風の通り道、苔の広がり方 ── すべてが次のプロジェクトのための観察対象だ。訪れる人々は皆、ここで少し立ち止まり、深呼吸をしてから仕事に戻っていく。

The studio's own courtyard was designed around an idea of "never finishing" — letting the garden shift with the seasons instead of being fixed in place, so it stays a living experiment rather than a static backdrop.

More About the Studio
神宮前スタジオの中庭、日本庭園の哲学 / Courtyard garden at the Jingumae studio, a philosophy of restraint
緑化されたビルのファサード、街並みに広がる植栽 / Greened building facade transforming the streetscape
プロジェクト / Project 6分で読める

ファサードの緑

Green on the Facade

表参道にほど近い商業ビルのファサード緑化プロジェクトは、当初「見た目を整える」ための依頼として始まった。しかし工事が進むにつれ、建物のオーナー、近隣の店主、通りを行き交う人々の関わり方が少しずつ変わっていった。植物が壁面を覆うごとに、道行く人々が足を止め、写真を撮り、時には店員に植物の名前を尋ねるようになった。単なる装飾を超えて、ファサードは近隣コミュニティの新しい接点になったのだ。竣工から一年、私たちは定期的にメンテナンスに訪れているが、その度に周辺の空気がわずかに変わっていることに気づかされる。

A facade greening project near Omotesando began as a request to "soften the look" of a building — but as the planting grew in, it quietly reshaped how the neighborhood gathered around it.

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緑に覆われた歩道橋のディテール / Detail of greenery overtaking a walkway

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